片勾配擦付・曲線部拡幅の入力

工事情報編集画面で、左右の横断勾配を-1.5%、標準幅員を3mと設定した場合、システムは全測点を同一の形状と認識します。

道路は直線では横断勾配ですが、カーブになると「片勾配」となり、内輪差を考慮して幅員が拡がります。

そのため、測点により変化する「勾配」と「幅員」を、システムに認識できる方法で伝える必要があります。

その方法として、「勾配」と「幅員」の変化が始まる測点と、変化が終了した測点、それと変化量を入力します。

はじめに

以下の参考図面(縦断図)を基に説明します。

また、「IP法」による曲線情報が入力済みと仮定して説明します。

参考図面(横断図) 参考図面(縦断図)
参考図面ダウンロード

本マニュアルは以下「参考図面」に沿って説明しています。お手元に用意してご利用下さい。

平面図縦断図横断図構造図IP線形計算線形計算書(PDFファイル)

勾配・拡幅の入力

  1. 設計書入力画面(縦断図)の「片勾配・拡幅」ボタンを押して片勾配摺付・曲線部拡幅編集画面を表示します。
    片勾配摺付・曲線部拡幅編集画面 片勾配摺付・曲線部拡幅編集画面
  2. 参考図面では、勾配と幅員が変化する点は共にBC1です。そのため、「参照測点」プルダウンメニューからBC1を選択します。
    Point

    最初に「参照測点」を指定します。「BP」ボタンをクリックすると、指定できる「参照測点」は入力されているデータにより以下の通り異なります。

    参照測点のリスト
  3. 「+距離」は0になります。
  4. 起点からBC1までは勾配と幅員は変化しませんから、左側勾配は「-1.5」になります。「左側拡幅」、「右側拡幅」は共に「0」になります。
  5. 右側勾配はBC1では変化しないので何も入力しません。
  6. 入力後エンターキーを押すと自動改行します。
    BC1の勾配・拡幅の入力 BC1の勾配・拡幅の入力
  7. 次の勾配が変化する点は、BC1より2.727m移動した地点です。
    BC1+2.727mの変化 BC1+2.727mの変化
  8. そのため、「参照測点」をBC1とし、「+距離」を2.727mと入力します。ここで変化するのは右側勾配だけですので、入力値は以下の通りになります。
    BC1+2.727mの勾配・拡幅の入力 BC1+2.727mの勾配・拡幅の入力
  9. 次は勾配と拡幅の変化が完了する点です。一つ前の変化点から2.273m、BCから5.000mの地点です。ここでは、左右の勾配と幅員が共に変化しています。
    BC1+5.000mの変化 BC1+5.000mの変化
  10. 「参照測点」にBC1を選択し、「+距離」を5.000mと入力します。
  11. 左勾配が4%、右勾配が-4%、拡幅量が左右共に0.30mになります。そのため、入力値は以下の通りです。
    BC1+5.000mの勾配・拡幅の入力 BC1+5.000mの勾配・拡幅の入力
  12. 次の変化点は、カーブから直線に戻る地点です。
    EC1-5.000mの変化 EC1-5.000mの変化
  13. この地点の指定は、「参照測点」はBC1よりEC1の方が便利です。そのため、「参照測点」からEC1を選択して、「+距離」に-5.000mと入力します。入力値は以下の通りです。
    EC1-5.000mの勾配・拡幅の入力 EC1-5.000mの勾配・拡幅の入力
  14. このように片勾配摺付・曲線部拡幅編集画面に、勾配や拡幅量の変化する点と変化量を順次入力します。
    片勾配擦付・曲線部拡幅の入力完了 片勾配擦付・曲線部拡幅の入力完了
  15. 片勾配摺付・曲線部拡幅編集画面で入力した情報は縦断図に反映します。
    勾配・拡幅データを反映した縦断図 勾配・拡幅データを反映した縦断図
Point

システムは「0」と「空白」の区別をします。「0」は数字の0として認識しますが、「空白」は「変化しない点」と認識します。

そのため、変化させない箇所にはあえて「空白」を使うことがあります。

入力済みの箇所を「空白」にするには、バックスペース「BS」キーで数値を消した後、「エンター」キーを押します。

参照

操作説明