レッスン3日目
今日は「縦断図」の入力です。 参考図面 縦断図(TS出来形入門)を手元に用意しましたか? 『土木技クラウド』を動作させ、「縦断図」の入力を行います。 さあ、張り切っていきましょう。 |
『土木技クラウド』にログインして、「設計書入力」アイコンをクリックします。
「起動ウィザード画面」を表示します。
「ファイルを開く」ボタンを押します。
「ファイルを開く」ダイアログを表示します。
「TS出来形レッスン」フォルダの、「2日目(IP法線形の入力).rsf」を選択して、「開く」ボタンを押します。
「平面図」画面を表示します。
プレビューエリアにレッスンで入力したIP線形を表示します。
「参考図面」の縦断図(TS出来形入門)から、計画高と地盤高、横断勾配と幅員の拡幅量を入力します。
「縦断図」アイコンをクリックします。
「縦断図」画面の「縦断図」ボタンを押します。
「縦断図編集画面」を表示します。
「IP法」線形の入力により、曲線の変化点と、No.測点が既に入っています。
ここでは、地盤高と計画高を入力します。
「縦断図編集」画面の地盤高欄に「縦断図」の地盤高を入力します。
計画高を各測点毎に入力するのではなく、勾配変化点欄に「勾配変化点」のみ入力します。
これにより、各測点の計画高を自動計算します。
「縦断図」の勾配変化点にバーチカル曲線が挿入されている測点は、「VCL欄」にバーチカル曲線の緩和距離を入力します。
「縦断図」と「縦断図編集」画面との関係は以下の通りです。
入力を完了して、「OK」ボタンを押します。
「縦断図」画面を表示します。
「縦断図」の表示縮尺を調整するために、全体表示ボタンを押します。
「全体表示」ボタンを押すことで、画面内に収まる縮尺で「縦断図」を再表示します。
横断勾配と幅員拡幅量を入力します。
「片勾配・拡幅」ボタンを押します。
「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面を表示します。
「設計書入力」起動時に、「基本情報編集」画面で標準横断勾配を-1.500%、標準幅員を3.000mと入力しました。
これにより、アプリケーションは、全測点の横断勾配を-1.500%、幅員を3.000mと認識しています。
そこでアプリケーションに、どこから勾配や拡幅量が変化し、どこまで同じなのか、勾配や拡幅量の変化する位置と、変化量を伝える必要があります。
「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面は、勾配や拡幅量の変化する様子をアプリケーションに伝える画面です。
横断図の勾配は、道路中心より下っていれば(-)、上っていれば(+)と入力します。
道路は、直線では横断勾配ですが、カーブ中は内側に傾いた片勾配に変わります。
片勾配擦付図は、進行方向に伴いリアルタイムに変化する横断勾配を表現しています。
縦断図の片勾配擦付図の、赤の一点鎖線は勾配の中心線(勾配0%)を表しています。
片勾配擦付図から、参考図面の線形は起点からしばらく直線が続くことが分かります。
左側勾配を表す実線と、右側勾配を表す破線が、共に-1.5%なので1本の線のように見えています。
BC1になると、左右の勾配はそれぞれ別の動きを始めます。
左勾配は-1.5%から+4%まで5mの区間に変化します。これに対して右勾配は左勾配と歩調を合わせず、BC1+2.772m地点までそのままです。
実はこの地点は、左側勾配が+1.5%に変化する地点です。右勾配は左勾配が+1.5%になるのを待ち、+1.5%の片勾配になったところで歩調を合わせて±4.0%の片勾配になるまで変化しています。
このように、片勾配擦付図から勾配が変化する様子を知ることが出来ます。
この片勾配擦付図の情報を、アプリケーションに伝える必要があります。
アプリケーションには「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面に、勾配が変化する点(勾配変化点)の位置と、変化量を入力することによって伝えます。
入力のポイントは、変化点がどこか見極めることです。
「参考図面」の縦断図(TS出来形入門)では、起点からの変化点がどこに存在するか分かるでしょうか。
下図のように、BC1から始まる最初の曲線部に6箇所の勾配変化点がある事が分かります。
「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面の各入力項目の内容は以下の通りです。
1.「参照測点」プルダウンメニュー | 「参照測点」をプルダウンメニューから選択します。 |
---|---|
2.「+距離」 | 選択した「参照測点」からの距離を入力して「変化点」を指定します。 |
3.「追加距離」 | BPから変化点までの追加距離を表示します。 |
4.「左勾配・右勾配」 | 「変化点」の左右の横断勾配を入力します。 |
5.「左拡幅・右拡幅」 | 「変化点」の左右の幅員拡幅量を入力します。 |
勾配や拡幅の変化点の位置を、プルダウンメニューから選択した「参照測点」と「+距離」により指定します。
※「+距離」は(-)符号を使うことも出来ます。
「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面では、幅員の変化点も勾配と同様に入力します。
「参考図面」の入力方法は以下の通りになります。
最初に勾配と幅員の変化する地点はBC1なので、「参照測点」プルダウンメニューからBC1を選択し、「+距離」に0mを入力します。
BC1では、左側勾配と左右幅員が共に変化を始めます。但し、右側勾配は変化しません。
そのため、左側勾配には-1.500%と入力し、右側勾配は入力しません。
左側拡幅と右側拡幅にはそれぞれ 0mを入力します。
入力してエンターキーを押します。
次の変化点はBC1+2.727mの地点です。
「参照測点」プルダウンメニューからBC1を選択し、「+距離」に2.727mを入力します。
ここで変化するのは右側勾配だけなので、入力値は以下の通りです。
次は勾配と拡幅の変化が完了する点です。
「参照測点」プルダウンメニューからBC1を選択し、「+距離」に5.000mを入力します。
左勾配が4%、右勾配が-4%、拡幅量が左右共に0.250mになります。そのため、入力値は以下の通りになります。
次の変化点は、カーブから直線に戻るために、左右の勾配と幅員が共に変化を始める点です。
この地点の指定は、「参照測点」はBC1よりEC1の方が便利です。
そのため、「参照測点」プルダウンメニューからEC1を選択し、「+距離」に-5.000mを入力します。
入力値は以下の通りになります。
同様の手順で、縦断図の片勾配擦付図と曲線部拡幅図の情報を、「片勾配擦付・曲線部拡幅編集」画面に入力します。
入力値は以下の通りになります。
参照測点 | +距離 | 追加距離 | 左勾配 | 右勾配 | 左拡幅 | 右拡幅 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1. | BC1 | 0.000 | 19.081 | -1.500 | 0.000 | 0.000 | |
2. | BC1 | 2.727 | 21.808 | -1.500 | |||
3. | BC1 | 5.000 | 24.081 | 4.000 | -4.000 | 0.250 | 0.250 |
4. | EC1 | -5.000 | 35.024 | 4.000 | -4.000 | 0.250 | 0.250 |
5. | EC1 | -2.727 | 37.297 | -1.500 | |||
6. | EC1 | 0.000 | 40.024 | -1.500 | 0.000 | 0.000 | |
7. | KA2-1 | 0.000 | 44.136 | -1.500 | 0.000 | 0.000 | |
8. | KA2-1 | 4.364 | 48.500 | -1.500 | |||
9. | KA2-1 | 8.000 | 52.136 | -4.000 | 4.000 | 0.300 | 0.300 |
10. | KA2-2 | -8.000 | 69.580 | -4.000 | 4.000 | 0.300 | 0.300 |
11. | KA2-2 | -4.364 | 73.216 | -1.500 | |||
12. | KA2-2 | 0.000 | 77.580 | -1.500 | 0.000 | 0.000 | |
13. | KA3-1 | 0.000 | 80.782 | -1.500 | 0.000 | 0.000 | |
14. | KA3-1 | 3.818 | 84.600 | -1.500 | |||
15. | KA3-1 | 7.000 | 87.782 | -4.000 | 4.000 | 0.250 | 0.250 |
16. | KA3-2 | -7.000 | 103.454 | -4.000 | 4.000 | 0.250 | 0.250 |
17. | KA3-2 | -3.818 | 106.636 | -1.500 | |||
18. | KA3-2 | 0.000 | 110.454 | -1.500 | 0.000 | 0.000 |
入力を完了して、「OK」ボタンを押します。
「縦断図」画面に勾配擦付図、および拡幅図を表示します。
アプリケーションは、「0」と「空白」の区別をします。「0」は数字の0として認識しますが、「空白」は「変化しない点」と認識します。
そのため、変化させない箇所にはあえて「空白」を使うことがあります。
入力済みの箇所を「空白」にするには、バックスペース「BS」キーで数値を消した後に「エンター」キーを押します。