レッスン6日目

今日は「TS出来形」の管理対象の入力です。

基本設計データの作成まであと少しです。

『土木技クラウド』を動作させ、作成した構造物に「検測点」を設定します。

さあ、張り切っていきましょう。

『土木技クラウド』にログインして、「設計書入力」アイコンをクリックします。

「起動ウィザード画面」を表示します。

「ファイルを開く」ボタンを押します。

起動ウィザード画面 起動ウィザード画面

「ファイルを開く」ダイアログを表示します。

「TS出来形レッスン」フォルダの、「5日目(構築形状・新線形の入力).rsf」を選択して、「開く」ボタンを押します。

ファイルを開くダイアログ ファイルを開くダイアログ

「平面図」画面を表示します。

平面図画面 平面図画面

座標参照系情報の入力

「TS出来形管理」で使用する座標系の情報を入力します。

「TS出来形」ボタンを押します。

平面図画面 平面図画面

「座標参照系」ボタンを押します。

TS出来形メニュー TS出来形メニュー

「座標系参照情報編集」画面を表示します。

ここに入力すべき情報は、発注機関に確認します。

ここでは以下の通り入力します。

座標参照系情報編集画面 座標参照系情報編集画面

入力を完了して「OK」ボタンを押します。

※各項目の内容、詳細は座標参照系情報編集画面より確認できます。

道路構造物情報の入力

作成した路線の「道路規格」や「設計速度」・「設計交通量」を入力します。

「道路構築物」ボタンを押します。

TS出来形メニュー TS出来形メニュー

「道路構築物情報編集」画面を表示します。

ここに入力すべき情報は、発注機関に確認します。

ここでは以下の通り入力します。

道路構築物情報編集画面 道路構築物情報編集画面

入力を完了して「OK」ボタンを押します。

※各項目の内容、詳細は道路構築物情報編集画面より確認できます。

出来形管理対象の設定

ここまでの操作で、道路の線形と道路に付随する構造物を入力しました。

ここでは、いよいよ構造物に「検測点」の設定を行います。

「出来形管理対象」ウィザードの起動

「出来形管理対象」ボタンを押します。

TS出来形メニュー TS出来形メニュー

「構造物種別設定」画面を表示します。

構造物種別設定画面 構造物種別設定画面

検測点の設定は、「構築物種別設定」画面、「工種設定」画面、「検測点設定」画面と順を追って入力します。

各画面の入力を終えて「次へ」ボタンを押します。前の画面に戻るときは「戻る」ボタンを押します。

構造物種別設定

「TS出来形管理」の対象は「道路土工」もしくは、「河川・港湾・砂防土工」に限られます。

ここでは、プルダウンメニューから「道路土工」を選択します。

「次へ」ボタンを押します。

「構造物種別設定」画面 「構造物種別設定」画面

工種設定

「工種設定」画面を表示します。

「工種設定」画面では、測点毎の工種をプルダウンメニューから選択します。

工種設定画面 工種設定画面

「道路土工」は測点により工種が変わります。参考図面ではNo.3は盛り土ですが、No.4は切り土になっています。

また、左側が盛り土で、右側が切り土という場合もあります。


このように「道路土工」は、測点毎、左右毎に工種が切り替わります。


ところが「出来形管理」では、「出来形帳票」を工種毎に作成する関係上、工種毎に検測点をまとめる必要があります。

工種は構築形状、測点、左右の断面毎に異なるので、組み合わせが多く、同一工種グループの拾い出しが複雑化します。


そこで、「工種設定画面」が必要になります。ここで順を追って測点の左右の工種を指定することで、アプリケーションが同一工種のグループ(管理対象)を作成します。


使い方は、測点名をクリックすると、その測点の「横断図」を表示します。プレビューエリアに表示した「横断図」の形状を確認しながら、プルダウンメニューから工種を選択します。

全ての測点の工種設定を終えて、「次へ」ボタンを押します。

Point

横断図の片側に複数の工種がある場合

発生頻度が少ないので、参考として止めてください。

横断図の片側に2つ以上の工種がある場合、工種の数だけ「構築形状」を追加する必要があります。


国土交通省の「TSによる出来形管理に用いる施工データ交換標準(案)Ver.4.1」では、横断図の片側に設定できる工種は1つだけです。

そのため、下図のように左側断面に、切土形状と盛土形状が存在する場合には、「構築形状」を追加して対象工種を設定します。

「構築形状」の追加は、横断図編集画面を参照してください

国交省「TSによる出来形管理に用いる施工データ交換標準(案)Ver.4.1」 より抜粋 国交省「TSによる出来形管理に用いる施工データ交換標準(案)Ver.4.1」 より抜粋

検測点設定画面

「検測点設定」画面を表示します。

「検測点設定」画面は、「対象範囲リスト」と「測点名リスト」、「プレビューエリア」と「検測点設定シート」から構成しています。

検測点設定画面 検測点設定画面
1.対象範囲リスト 同一工種グループを表示します。このグループを「対象範囲」と言います。
2.測点名リスト 選択した「対象範囲」に含まれる測点を表示します。
3.プレビューエリア 選択した測点の「横断図」を表示します。
4.検測点設定シート 選択した測点の「検測点」を設定します。

使い方は矢印で示すように、最初に「対象範囲リスト」から対象範囲を選択し、次に「測点名リスト」から測点を選択します。

そして「検測点設定シート」で検測点の設定をします。


検測点の設定を終えると、次の測点に移動します。最終測点の設定を終えると、次の構築形状に移動します。

これを繰り返し、全ての測点の検測点を設定します。


「検測点設定」画面の機能説明は以下の通りです。

検測点設定画面 検測点設定画面
1.「縮尺」バー プレビューエリアに表示する横断図の表示縮尺を変更します。
2.「2断面」欄 測点が「2断面」の場合は、EP側の測点に「EP側」と表示します。
3.「追加・挿入・削除」ボタン 検測点の追加・挿入・削除を行います。
4.「順序変更」ボタン 検測点の表示順序を変更します。
5.「検測点名」欄 選択した測点の検測点を表示します。
6.「タイプ」欄 検測点の管理項目を表示します。
7.「使用」チェックボックス チェックを入れた検測点が管理対象になります。
8.「構成点」プルダウンメニュー 構成点をプルダウンメニューから選択して、検測点の位置を指定します。「巾」や「法長」の指定は、2つのプルダウンメニューを使います。
9.「戻る」ボタン 「検測点設定」の編集内容を破棄して、工種設定画面に戻ります。
10.「OK」ボタン 「検測点設定」の編集内容を保存して「出来形管理対象」を終了します 。
11.「キャンセル」ボタン 「検測点設定」の編集内容を破棄して「出来形管理対象」を終了します 。

「検測点設定」シートの「タイプ」欄は、「検測点」の管理項目を表します。「基準高」や「幅」、「法長」などがここに入ります。

「検測点名」は、「タイプ」欄の名称に番号を付けたものです。「検測点名」はk1、k2、k3のように変更が可能です。

「検測点」に「する、しない」の切り替えは「使用」チェックボックスで行います。チェックを付けたところが「検測点」になります。


検測点の設定の前に不要な検測点のチェックを外します。

管理測点以外のチェックを外す

サンプルデータの管理測点はNo.測点に限っています。

そのため、ここではNo.測点を残し、それ以外の測点の使用欄のチェックを外します。

検測点設定画面 検測点設定画面

選択した対象範囲を構成する不要な測点を上から1つずつ選択してチェックを外します。

選択した測点のチェックを外して、次の測点をクリックします。全ての測点が完了したら、次の対象範囲をクリックして、これを繰り返します。


不要な測点全てのチェックを外します。

以下EC1のように、検測点のチェックが外れているのが分かります。

検測点設定画面 検測点設定画面

検測点の設定

検測点の位置を、「構成点」プルダウンメニューで選択します。

その前に「構成点」の簡単な説明です。

プレビューエリアの横断図に、「構成点」を表示しているのが分かります。

「構成点」は横断図で入力した「構成線分」の接続点になります。

Point

構成点の点名

「構成点」の点名は、以下のルールにより自動で発生します。

※構成点を挿入をした場合など、構成点番号の連続性がなくなることもあります。

「構成点」プルダウンメニューから、検測点の位置を指定する方法は以下の通りです。

「管理」タイプ 「構成点1」プルダウンメニュー 「構成点2」プルダウンメニュー
「基準高」管理 「基準高」管理の位置に相当する「構成点」をプルダウンメニューから選択します。 (使用しません)
「幅」管理 「幅」管理の起点に位置する「構成点」をプルダウンメニューから選択します。 「幅」管理の終点に位置する「構成点」をプルダウンメニューから選択します。
「法長」管理 (使用しません) 「法長」管理の道路中心から外側に位置する「構成点」を選択します。
管理タイプと構成点の関係

「検測点」の「追加」および「挿入」

「検測点設定」シートの「追加」または「挿入」ボタンを押した場合に限り、「検測点追加」画面を表示します。

最初に「検測点」の「タイプ」をプルダウンメニューから選択し、次に「検測点」の位置を構成点プルダウンメニューから選択します。

検測点追加画面 検測点追加画面

「構成点」は、タイプで選択した項目により、表示方法が以下の通り異なります。

Point

「検測点設定」シートにおける「追加」・「挿入」・「削除」機能は、実行した測点だけでなく、全測点に一括して反映します。

これにより、「検測点」を削除すると全測点の「検測点」が削除され、追加すると全測点に「検測点」が追加されます。

作成する検測点

本ミッションでは、管理測点をNo.測点とし、「基準高管理」は各「構成点」全てを対象にしています。

車道の幅員、歩道の幅員、法長を管理対象にするよう設定してください。

構築形状は管理測点をBPのみとし、本線と同様に基準高、幅、法長を管理します。


各測点の「検測値」は破線枠の箇所になります。

各測点の「検測点」 各測点の「検測点」

検測点が多いので、「検測点設定」シートに必要な検測点を追加・挿入します。

そして、「使用」チェックボックスにチェックを入れ、「構成点」プルダウンメニューにより、検測点位置を指定します。

この作業を繰り返して、全測点の検測点設定を行います。

検測点設定 検測点設定

追加・挿入した測点のチェック

「検測点名」を追加や挿入したことで、先程管理測点以外のチェックを外したにも拘わらず、また検測点が挿入されてしまいました。

そのためもう一度、管理に不要な測点のチェックを外します。

検測点設定 検測点設定

全ての、不要な管理測点のチェックを外して「OK」ボタンを押します。これで検測点設定は完了です。